みんな古典読まないのかなぁ

 従来のソフトウェア工学が決定的に間違っている点とその周りのやりとりを見ながら思ったこと。本人の対応は生暖かく見守るとしても、こう言うのに疑問を持つのはいいことですよね。ただ、みんな、あまり古典を読まないのかなぁ。「人月の神話」の外科手術チームが似た話だと思うのですが、これって20年前からある本なんだけど。どうせなら、そっからの差分の意見を知りたい。


僕は、前の職場が、いわゆる「ソフトウェア工場」として一定の成功を収めたところで、みなさんソフトウェア工学的な話への関心も高く色々勉強させてもらいました。

個人的な感触としては、「ソフトウェア工場」的アプローチはある問題領域(という定義は正しくないかな)では非常に有効。もちろん、あまり有効でないと思えるケースも多い。


あと、大規模開発にも作業自体は濃淡があって、優秀な人間は濃いところに投入したい。よく言われるのがアーキテクチャ設計。IBMのSIでは、コアメンバを集めたアーキテクトチームがまずアーキテクチャ設計を行って、それからじゃないと見積もり回答しないって話をちらっと聞いたけど、事実なんだろうか。

経験からは他に、プロジェクトの「ツール屋」って仕事もハッカーを投入したい箇所だと思う。例えば、プロジェクト固有の排他処理手順をツールとしてまとめて、他のプログラマはその枠組みに乗っかるだけにする。セマフォを触るややこしいところはツールの中に押し込めることで、他のコードの品質が上がる、とか。

全体的に、ハッカーレバレッジが効くところに使えってことでしょうか。


話が脱線気味なので引き戻すと、自分も含めてもっと勉強しなきゃあかんなぁ。(いまのソフトウェア技術者は不勉強だってぼやいていたのはアラン・ケイだったっけ?)
あと、古典を読でおくと、おじさんたちと話す道具にもなるのでオススメです。